機械設計

図面とは?図面のルールであるJIS規格について

どうもこんにちは、ブラウニーです。

今日は製図の前提知識である、

「図面とは?どういうもので、どのように使われているのか?」

について勉強しました。

図面とは?

図面とは、3次元の物を2次元で表したもの。

私たちの身の回りにある物、

家電や車、家具などは全て図面によって作り出されていると。

 

誰かが頭で考えたアイデアを、

他の人と共有して一緒に物を作っていくには、図面は必須。

図面の主な目的は、

1)頭の中で考えたことを、誰もが見えるように描き出すこと。

2)描き手の意図を、読み手に確実かつ容易に伝達すること。

3)図面に記載することで、情報を保存すること。

出典:「図面の読み方がやさしくわかる本」 P.22(西村 仁)

つまり、自分の頭の中で考えたことを描き出して整理するのにも使ったり、

他の人とアイデアを口頭ではなく、見てもらうだけで伝えられたり、

一度作った物を後でまた作るときに、アイデアを保存しておけば何度でも使える。

 

図面とは、昔からモノづくりをしてきた人たちが考え出した、

超便利なツールであると。

 

実際私も今の仕事で、過去の図面をたくさん利用してますが、

過去の図面がたくさん保存されているおかげで、

同じようなものは使い回したり、少しだけ形などを変更したりするだけでよく、

新たな図面を描くのに、時間を短縮できています。

図面ってめっちゃありがたい。

図面のルール

モノづくりには、図面が必須なのはわかったが、

それぞれが自由に自分のルールで描いていたら、

自分以外の人に伝わらない図面になってしまう。

自分以外の人に正確に情報が伝えられるのが図面の役割なのに、

それだと意味がない。

図面の条件として、

条件1)図面を見れば、すべての加工情報が把握でき、
    狙い通りのモノが加工できること。

条件2)誰が見ても、まったく同じ理解ができること。

出典:「図面の読み方がやさしくわかる本」P.28 (西村 仁)

なので、図面には一定のルールがある。

図面のルールには、

  • 日本産業規格(JIS)・・・国家規格
  • 国際標準化機構(ISO)・・・国際規格
  • 社内規格・・・各会社の規格

これらがあるが、

日本で製図を勉強するということは、ほぼJIS規格を学ぶということ。

ただ、JIS規格は工業に関する幅広い分野で使われるものなので、

JIS規格の中の図面に関するルールの部分だけ学ぶということ。

 

JIS規格を満たしているものには、JISマークがついている。

ネジは、このJIS規格に従って製作されるため、どこで買っても同じものが手に入る。

JIS規格の19の分類

私が学ぶ図面のルールに関しては、B(一般機械)とZ(その他)の中のもの。

JIS規格にはそれぞれ番号がつけられており、

JIS [部門番号] [4ケタの数字]

で表される。

旧JISと新JISについて

JIS規格は何度も改訂されていますが、

現在使われている図面が全て新JISで描かれるかというと、

そうではない。今でも旧JISが使われたりする。

なんでかというと、改訂される度に昔の図面を修正するのは大変だから。

昔の図面をそのまま使ったり、昔と合わせて旧JISで表現ということはある。

だから、一応両方わかるようにしておかないとならない。

図面の基本「簡潔の法則」

図面には、「同じようなことを何度も書いてはいけない」という、

簡潔に書くという法則がある。

一つの表示で表現できる場合は、一つしか書かない。

簡潔でシンプルな図面ほど良い図面で、

逆に同じ情報が何度も記載されている図面は良い図面ではないということ。

モノづくりの仕事の流れ

図面は設計だけが使うものではなく、

製造や資材部門、品質管理部門、生産管理部門、営業など様々な人が見るもの。

モノづくりの仕事の流れは、

企画→構想→設計→部品加工→組立→調整→検査→販売

となります。

設計の流れとしては、

計画図→部品図→組立図

となります。

計画図:構造、形状、寸法、材質等を熟考しながら描く設計用の図面

部品図:部品個々の情報が描かれた製作用の図面
    (部品1点につき部品図は1枚)

組立図:部品をどのように組み立てるかを指示した製作用の図面

出典:「図面の読み方がやさしくわかる本」P.25 (西村 仁)